霊界に行ってみたら、現世より階層社会だった…巻【5話】
霊界にもバレンタインデーはあった!?
今日はバレンタインデーだ。それで、銀座で見つけた高級チョコレートを持って、霊界のミスターを再び訪ねてみた。
すでにあの世に行かれた、かつての映画界のスターが、霊界で映画を作るからそのプロデュースを手伝ってほしいという奇想天外な指令を受けた私。
霊界とこの世の間を行き来しながら、霊界のことや、霊界とこの世の不思議な法則を少しずつ知っていくことになるのだろうと思う。
今回の霊界でのお仕事のクライアントであり、霊界事情について教えてくださる師でもあるのが、ミスターだ。
昭和の時代の映画界で活躍したというイケメンだ。
私は老年期の彼をTVで見ていたが、霊界では、その人がいちばん輝いていた時代に戻るそうで、彼は今、ピカピカのイケメンだった(-_-;)
「ほぅー」と、チョコを見たミスターの顔がほころぶ。「そうか、2月14日はバレンタインデーか。そうだったなぁ。オレも現世でバリバリだったときは、銀座のお姉ちゃんたちから持ちきれないほどのチョコをもらったもんだよ」と、懐かしそうに微笑まれる。・・・と、いうかニヤニヤと相好を崩したというべきか・・。
霊界って、実は階層社会なの!?
私;「もう一度、詳しく聞かせてください。なぜ私が霊界アドベンチャー映画のを告知するのでしょうか?霊界にも、プロデュースに長けた人はたくさんいるんじゃないですか?」
ミスター;「それはなぁ、生きてる人は、死んだ人間=オバケは自由で、ドラえもんのようにどこにでも行けるとおもっとるだろうが… 実際は大違いで、死んだら案外不自由なんじゃよ」
私;「そ、そうなんですか?」
ミスター;「あらゆる種類の人間が混沌といきておる現世と比べ、あの世はそれはもうある意味、見事に階層化社会なんじゃなぁ。ネットがないから、情報が届かないとかそういうことではなく、想念はネットよりも猛スピードで瞬時に届くのが本来なのだが、それぞれの波長に合う情報しか届かんという現実がある。まぁ、周波数が合わないと、ラジオの声がキャッチできないのと似ておるなぁ」
私;「なるほど~!」
ミスター:「つまり、いちばん映画を見てほしいのは、地獄の人々なんじゃが、彼らは自分のいる世界しか見えておらん。地獄の人は、外の世界を知らないまま苦しみ続けている。
生きてる人間なら、TVで富豪の豪邸とかを見て、いいなぁー。ああなりたいなぁー。とか、思うことができるし、逆に刑事ドラマを見て、悪いことしちゃいけないなぁー。とも思うことができて、自分を制御したり、変えたりすることができるだろ?」
私:「はい。私はグルメ番組を見て、あれ食べたーいと思ったら、すぐに行ってしまいます(-_-;)」
ミスター:「だから、その体形なのか…。まぁ、よい。とにかく、波長の違うもの、違うエネルギーのものは見られない。感じられない。という超閉鎖社会が地獄というところなのさ。
ちょっと心を入れ替えたり、恨みを手放すだけで、すっと天国の門を通れるかもしれんのに…」
私:「では、その地獄の人たちが、ハッとして、目からウロコで、このままじゃいけないわ!!!と思うような映画を作りたいのですね、ミスターは?」
ミスター;「そうそう。なかなか物分かりが早いじゃないか。そこで、それぞれの想念周波数に合うように、情報を届けねばならん。そして、私自身も死んでおるからのぉ。つまり、自由にあちこちにいくことはできないのだよ。例えば、地獄にいくこともできないしね」
というと、ミスターはニヤリと笑った…
私;「えっ・・・もしかして!? わたしは、そのために… じ、じごく担当?」
ミスター:「そんなに驚くことはない。地獄といってもいろいろじゃから。鬼がいたり、血の池や針の山があるだけが地獄ではないのじゃよ。
まぁ、映画はまだ企画段階ゆえに、時間はある。一緒にやっていこうではないか!ガハハハ」
と、ミスターは豪快に笑いながら、チョコレートを抱えて去っていった。
霊界のばあさんを探し出せ!の巻【4話】
霊界のばあさんが、ヒントを握ってる!?
さてと、ミスターには会った。霊界アドベンチャーなる映画が何なのかもなんとなくは把握した。
で、次に私は何をするべきか・・・?と はたと頭を抱えたとき、現世でこのプロジェクトをアシストしてくれている、ピンクライダー2号から緊急メールが入った。
何事かと霊界i phoneを見てみると、「ばあさんに手伝ってもらえ」というメッセージが現世の彼女に届いたという連絡であった。
えっ、ばあさんって、どこのばあさん?
霊界ではじいさんもばあさんも若返るようで、ミスターもお亡くなりなる前の、TVで霊界を語った頃の老年期のお顔ではなく、まさしく壮年期のイケメン顔だった。
勝さんも黒澤さんも若々しい。
霊界映画村には、町娘は大勢いるが、そういえばばあさんがいないなぁー。
ということは、私のご先祖さまかもしれない。
と思ったときに、ピンと来たのは、昔から私の夢枕に立ち、いろんなことを教えてくれた「ひぃひぃばあさん」のことだった。
霊能者だったというひぃひぃばあちゃんの物語
もちろん、現世で会ったことはない。
過去帳に名前と没年が載っていると母はいうが、
私は叔父の家にあるその過去帳とやらを見たこともない。
で、そのひぃひぃばあさんは、霊能者だったらしい。
明治の前の江戸末期に生まれて、家業であった海運業は、すでに勢いを無くしていた。そして、追い打ちをかけるように、一人息子が乗った船が遭難して死んでしまった。
嫁も病気で死んだ。
それで、後に残った3歳の孫息子、つまり私の祖父を苦労して育てた人だと聞いている。
で、その人は…
私のリーディングによると…
霊力を間違った使い方をしてカルマを積み、霊界から子孫たちにカルマの影響があることを恐れ、悲しんでいた。
普通の猛烈仕事人だった私が、やがてはスピリチュアルの道を歩んでゆくことを望み、お膳立てした人でもあると私は感じている。
「あんたはやがて見えない世界の仕事をする」と、夢で言われたことがあるからだ。
ひぃひぃばあさんの現世での名前は知りませぬ。なので、戒名の一部をとって、今日からは素順ばあちゃんと呼ばせてもらおうと思う。
霊力があったせいか、素順ばあちゃんにお願いすると、願いが叶うことは多かった。
小さな姪が迷子になったとき、母は必死で素順ばあちゃんに祈って、姪は無事に見つかった。
子供たちが受験に合格したのも、素順ばあちゃんにお願いしたからだというのが、我が家の通説になっていた(-_-;)
が、本当はそうではなかったらしい…。
その不思議な力の主はばあちゃんではなかったのだ(-_-;)(-_-;)
そのことはゆくゆく、お伝えすることになると思う。
ミスターは、霊界の映画村にいた!?の巻【3話】
苦しむ霊界の人々を救うための映画って!?
ミスターのいる霊界に着いた。7色の光が交差する美しい世界に口あんぐり。
でも、それは着いた瞬間だけだった。
あれ?ぜんぜん普通じゃん。ここはどこ?
そこには映画バカがゾロゾロいる世界のようだった。
もしかして、あの黒メガネの人は黒澤監督?
やっぱり、ここでも映画とってるんだー。
スタッフの人もカメラかついで、弁当持って走り回ってる。
で、ミスターはどこに?と思うと、足が勝手にずんずん動き出す。
果たして、ミスターは霊界映画村のとある建物の奥にいた。
私が部屋に入ると、TVで聞き覚えある大きな声で「ようこそ、ようこそ」と迎えてくださり、そこに座れとソファを指さされる。
で、さっそくヒアリングです。
地獄の苦しみは、自らの内側のドラマって??
「このたびは、ご依頼ありがとうございます。それで、単刀直入にお伺いいたします。なぜ、霊界アドベンチャー映画の企画をを考えられたのですか?」
「それはな。霊界の者たちを楽にさせてやりたいからだよ。
霊界にいる者は、自らの内側にそれぞれのストーリーを抱えておる。
現世界の刑事ドラマのような涙、恨み、妬み、愛が山ほどある。
だが、本人がそれに気づいておらん。
それぞれのストーリーをひも解いてやればな、その感情の大元を突き止めてやればな、霊界での苦しみが大きく減るのじゃが…
地獄におる者でさえ、そこから抜けていくこと可能なのだが、どうもそれがわからんようじゃ。
それで、アドベンチャーのような、アクションのような、刑事もののドラマ仕立てにすれば、本人にもわかりやすく、また感情の絡み合った複雑な心が解けていきやすいかと思ってな」
「なるほどー!では、ミスターが犯人を見つけて、閻魔様のところへ引き出すのではないのですね?」
「バカ者!犯人なぞおらん。どんな不幸も、どんな不運も、犯人はその者の心の内に巣くっておるのが常じゃ。 おまえ、閻魔さまがどれだけやさしいかわからんのか!!」
「わ、わかりました。わからないことだらけの私ですが、これからご指南のほど、よろしくお願いいたします!」
と、私はほうほうのていでミスターの前から立ち去った。
が、しかし…閻魔様がやさしい?? この言葉が妙に私の心に突き刺さっていた。
三途の川って、どうやって渡る??の巻【2話】
暗い洞窟を抜けたら、そこは霊界の入り口だった
霊界にいるクライアントの映画関係者さん、仮にここではミスターと呼ぶことにする。
広告プロデュースするなら、まずはヒアリングに行かなくっちゃ。でもどうやって霊界にいくの? 新幹線も飛行機もないしね。一回、死んでみる?ん~なアホな・・・。
そこで祈ってみる。霊界のミスターに会わせてくださいと。何度も何度も。
目を閉じると、私は暗闇の中に座っていた。
まっくらな洞窟のようなところ。遠くの遠くにまばゆい光が見えてきた。
長い洞窟のその向こうに、真夏の太陽が輝くような光輝く出口が見える。
このまま座っていても仕方ないしね。とりあえず、あっち行ってみるか~。
と、立上り、歩きはじめる。するとまわりに何かいる。
オ、オニさんじゃないですか?
節分の豆まきのときみたいなイボイボ付きの金棒持って立ってるよー。
ひぇー!
目がブルーに光ってるよ。
ひぇー!
三途の川を、お姉さんのアテンダントで…とうとう渡っちゃったよー
でも、私は、今日は仕事で霊界へ伺うんだもんね。
恐れることないもんねと、気をとりなおす。
丹田と脳頂、天を光でつなぐ柱を立てて、歩きはじめる。
オニさんはなぁんも言わんで通してくれる。うん、よしよし。
さらに歩くと、川があった。
これが、あの噂に聞いた三途の川というものか?
ふーん、案外小さい川じゃないの。
この渡し場には、確か人に衣服をはぎ取る婆さんがいると聞いたが・・・
あれ、紺色の制服姿のお姉さんがいる?
ほら、新幹線のグリーン車に乗ると、おしぼり配ってくれるみたいなお姉さんだよ。
私の頭の中の「????」に対し、どこかから厳かな声が聞こえる「この世界のものは全て人の想念がつくる。
ゆえに、そなたの想念に合わせて、目の前の現実は姿を変える」と。
えっ、あ、そうなの?じゃぁ、お姉さんでいいです。
衣服をはぎ取る婆さんはイヤです。
と、目の前のお姉さんに思い切りの感謝を送り、
美しさと優しさを讃えて、「変わらないでね。こわい婆さんに変わらないで」と心の中で祈りながら、霊界行きの船のチケットを受け取った。
船に乗ると、意外にも船は普通。座席があり、多くの人が座っていた。私が座ると間もなく、船は動き出した。ゆっくり進むかと思いきや、かなりのスピード。
モーターボートですかい?というほどに、疾走している。どうやら、この船の行く先は霊界でも近場ではなく、遠い方の霊界らしい。ミスターは、この世で多くの人を楽しませ、また、霊界の役に立つ働きをしたこともあり、けっこういいとこに行ってらっしゃるのかもなぁと推測。
小川だと思った川は、今では水をとうとうと湛えた大河のようだ。その水面を飛ぶように疾走する霊界の船。なんか、霊界って暗くて、寒くて、怖いところというイメージがあったけど、そうじゃないのかもしれない。という気がしてきた。
霊界アドベンチャー指令が下った日の巻【1話】
見えない世界の不思議な旅への指令が下った日
それは今から5年前?7年前?どちらにせよ、今となってはもうずいぶんと昔の話である。
私のもとに、ある指令が下った。
誰から?って…
……
さぁ、よくは…わからん…(-_-;)(-_-;)
その声の主は、仲介者のような役割の方だと思う。
かつて、こちらの世界で映画をつくっていた、今はあちらの世界の方が、
今にここに立ち、そなたに、霊界での映画のプロデュースを頼みたいというておる。引き受けなさるか?
は? は? は?
いや、ムリでしょ。
なぜ、引き受けぬ!!!
いやー、そういわれても、霊界ってどこにあるねん??
霊界にインターネットはつながっているのだろうか? マス媒体はあるの?? と不明なことだらけだし。
それに、私、広告制作はしておりますが、紙とWEBのみ、つまり平面のみですよ?
動画は、やったことないですよ?
でも、どうやら、制作実績が人選のポイントではないようだった。
ところで、広告のターゲットは「霊界の人ですか?現世の人ですか?」とお尋ねすると、「霊界に決まってるだろ、バカ者!」と叱られました・・・シュンシュシュシュン。
「この世の広告には自信があるであろう? なぜ、できぬ?」 とまで言われて…
受けて立とうじゃないの。まだまだ稚拙な霊能力駆使し、神々にそのやり方を教えを乞い、我が霊力と魂の成長のための試練としよう!!
なぁーんちゃってね。でもだって、おもしろそうじゃーん!とこの依頼を引き受けることにしたのです。
今日から始まるこの日記は、某昭和のスターの霊界アドベンチャーを、霊界で造り、告知・広告していく奇想天外ストーリーです。
霊界って、どうやっていくんだ??が、最初の課題。
引き受けはしたものの、何をどうするのかがまったくかわらない。
仕方がないから祈り始めた。誰に??
いや、それもよくわからないが…
とりあえず、八百万の神様に祈ることにしてみた。
すると、私の意識の奥の扉が開いたようで、あちらの世界らしきものが見えてきた…
つづく……